この記事は、iOSDC Japan 2023の参加レポートです。
軽く自己紹介
ひめしです。iOS開発のお仕事を始めてから2年半ですが、Twitter (X) を中心としたiOSコミュニティには最近顔を出し始めたばかりです。
ちなみに、お仕事とは全く関係ないプロジェクトとして、Simutransという交通シミュレーションゲーの日本向けforkを開発、運営しています。C++96ベースで書かれたいにしえのコードベースと日々格闘しています😇
iOSDCの参加自体は、去年に引き続き今年で2回目です。が、去年は都合がつかずオンラインでニコ生をチラ見するだけだったので、現地でガッツリ参加するのは今年が初めてでした。
今iOSDCで話したこと
今回のiOSDCでは、なんとありがたいことにポスターセッションと20分トークの2本を採択していただきました。
ポスターセッション
『大規模アプリにおいてデバイス上のユーザデータを安全に暗号化する』というタイトルで、今現在所属している会社でお仕事としてさせていただいている話を書きました。(スポンサーセッションではありません)
twitter.com#iosdc 2階展示室で『大規模アプリにおいてデバイス上のユーザデータを安全に暗号化する』というポスターを掲出中です。
— ひめし / Himeshi (@himeshi_tech) 2023年9月2日
直接話を聞いてみたいよという方はぜひリプライで呼び出してください! pic.twitter.com/zdzKXTbZOA
ポスターの高画質版はこちらからご覧ください。
20分トーク
『ActorでCoreDataをスレッドから解放しよう』という題目で、Swift 5.9のCustom Actor Executorを使ってglobal actorの実行を NSManagedObjectContext.perform
に縛ったらいいのでは?という話をしました。
ポスターセッションは発表者体験がかなり良いです
ようやく本題です。今回20分トークとポスターセッションをさせていただきましたが、個人的にポスターセッションは発表者としてiOSDCに参加するにはかなり良い形態だなと感じました。以下、理由を書き並べていきます。
見にきてくれる人と一人ずつじっくり交流できる
これが最大の醍醐味だと思います。iOSDCのようなカンファレンスにオフライン参加する最大の意義はやはり参加者間の交流だと思いますが、ポスターセッションを出展すると1:1での会話がとても弾むので、とてもよい交流になります。 ですので、ポスターを出したら可能な限りポスター前に常駐した方がよいです。
ニッチな内容でも伝わりやすい
レギュラートークのように大勢の聴衆の前で時間制限つきでトークをすると、ニッチな内容の場合前提知識を説明しきれず聴衆をトークの内容から置いていってしまうことがあります(私の今回の20分トークがそうでした)。 ポスターセッションの場合、基本的にポスター前に来てくれた人に1:1で説明をするので、相手の知識レベルの合わせて説明することができます。 逆に、ポスターを出してもそこに発表者が常駐せず貼ってあるだけだと、レギュラートークと同様に前提知識問題が発生することになります。ですので、ポスターを出したら可能な限りポスター前に常駐した方がよいです。
会期中ずっと主役になれる
レギュラートークやLTの場合、発表者として振る舞えるのは登壇中とせいぜいAsk the speakerぐらいです。しかし、ポスターセッションの場合ポスターの前に立てば会期中ずっと発表者として主役になれます。
会期中の居場所ができる
iOSDCのオフライン会場は非常に人口密度が高く熱気に溢れているので、ずっとその中にいると多少気疲れを起こしてしまいます。そういった場面で自分のホームポジション的なものが存在するのはとてもありがたいものです。 実は今回のiOSDCでは私の所属企業もスポンサーブースを出していたのでそこを居場所にしてもよかったのですが、弊社のブースはCode review challenge(私も出題しました)の影響で常にかなりの人だかりができていたので、自分のポスターの前をメインの居場所にしていました。
twitter.com引き続き大好評レビュー受付中!#iosdc https://t.co/cvG33wYtlC pic.twitter.com/h0qvWhD5Dg
— ひめし / Himeshi (@himeshi_tech) 2023年9月3日
良いポスターをつくるために
LTがレギュラートークとだいぶ違った技術を要するように、ポスターセッションも特有のコツが必要だなと感じたので簡単に列挙しておきます。
- 遠方(5m以上)から見たときにパッと目につくポスターにしましょう。
- 今年のA4 10枚レイアウトだとこれがちょっとやりにくいので、運営に改善を要望しました。
- 5秒だけポスターの前に立ち止まってくれる人に対して目の動線を提供しましょう。
- ポスター内で説明を完結させましょう。
- スライドとことなり、図だけポンポン並べても見る人が理解しきれないことがあります。
- 詳細な説明は、小さいフォントサイズで書いてもOK。(近づいて見れば良いので。)
さいごに
今回のiOSDCでは、暇ができればとりあえずポスターの前に立っていました。ポスターセッションをやるのであれば、会期中可能な限りポスター前に常駐し、参加者との交流を楽しむのが良いと思います。(トークは後からでも見れますからね。)
今回は多くの方に多大なサポートをしていただき、登壇にまで漕ぎ着けることができました。感謝してもしきれません。 来年もスピーカーするぞという決意を胸に、ネタ探しの旅に出かけてきます👋